旅からす本館 日本をもっと楽しもう!!

butobosoと申します。 ヤフーブログ停止に伴い移行しました。自転車趣味を中心にライフスタイル全般ならびに旅日記をお届けします♪

自転車、鉄道、オートバイの手段で日本中を旅して30年以上。本土のみならず、北は礼文島から南は波照間島まで様々な土地を旅してきました。 分割ながら、自転車による日本一周を30代で終えました。 旅人宿であるユースホステルには300泊以上宿泊しました。 自費出版で「旅からす」なる旅の本も不定期に発行しています。 子育て真っ最中なので、中々旅には出られなくなりましたが、身近で小さな旅を楽しみながら、家庭崩壊にならない程度に多彩な趣味を楽しんでいます♪

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毎年の事ながらテレビの紅葉情報が始まると山に出かけたくなる。数週間前に親友8氏からコース案が届くが多忙のためきちんと確認していなかった。ようやく出かけられる目処を立てコースをチェックする。今回は車中泊しながら信濃路(長野県)を2日間たっぷり走る計画とする。


週間予報で土日に晴れマークが出た10月最終日。選挙の期日前投票と準備を進めるも、日曜の晴れマークが曇りマークに変わり、さらに雨マークが加わってしまった。たださえ雨の中を走るのは楽しくない上に、日差しがなければ山の紅葉の魅力も半減となる。


紅葉のより綺麗に眺められる2日目のコースを前倒しにすることにした。日曜は天気次第で行程を決めることに。出発は金曜20時過ぎとする。



●高原鉄道小海線を横目に紅葉山域に入り込む

4時間弱かけて長野県佐久入り。クルマから降りると吐く息は真っ白。信濃路はすっかり初冬の様子。静寂の暗闇の中、到着の乾杯も簡略し素早く寝袋に潜り込む。

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翌朝は朝霧の発生で太陽の光も弱々しく。経験からこんな日は霧が消えるとともに青空が広がることが期待できる。




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思惑通り、クルマをデポする小海町に向かうと少しずつ青空が広がり、出発時には晴天となる。この辺りはすでに標高900m近く。走り出しは風が冷たく感じるが、日差しは暖か。まずは小海町の中心地に向かいペダルを踏む。




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サイクリングが目的なのに、ローカル鉄道駅にわざわざ立ち寄ってしまうのはテツの性。出発して10分も経たないのに、JR小海線の小海駅を訪問。国鉄時代、まだキハ52が走っていた頃にこの駅を利用して以来なので実に約40年ぶりの駅訪問。




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それ以降何度か小海線に乗っているが、いつも列車で駅を通過するのみ。




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駅舎は立派になったが、構内は閑散としている。みどりの窓口は数年前に閉鎖されたようで、有人駅ながらも無人駅のような改札風情。きっと列車の来る時間に合わせてのみ駅員が出て来るのだろう。


時刻表を見ると、次の列車が来るのは30分後。走る列車を眺めたいが、諦めて自転車で走り出す。しかし、踏切を渡りすぎた途端に警報機が鳴り出す!!




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カメラを構えて待っていると、やってきたのは臨時快速列車の「HIGH RAIL(ハイレール)1375」。

https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/highrail1375.html

どうやら小淵沢駅に向かう回送列車のようだ。いつか乗ってみたいと思っていた列車、こんな形で初対面できるとは。コロナ感染も落ち着いてきたので、いずれは呑みテツしながら車窓を楽しみたいものだ。




●八ヶ岳の眺望に酔いしれながら親沢峠へ

小海線を横切ると道は山筋に吸い込まれるような路になる。

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ここから川上村までは山域の谷筋に点在する集落を繋ぐように大小4つの峠(尾根)を越える。食事処どころか万屋や自販機も期待できないので、昼食と非常食は用意済み。




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宿渡の集落をすぎると次第に眺望が開けて来た。八ヶ岳はすでに頂付近に雪が被っている。この様子だと麦草峠の冬季閉鎖も前倒しで行われているだろう。




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山の紅葉時期は寒々しい雪景色前の切り替え時期でもある。日差しは暖かだが日陰は霜柱で白く染まる。




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元は学校であったであろう広い空間に自転車を立てかけて八ヶ岳を望む。

小海町の中心地で出てからここまで人の姿を全く見ていない。昔はこの周辺にもたくさんの人が住み子供達も多かったのだろう。自転車旅をしていると限界集落どころか消滅してしまった集落をたくさん見かける。




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国土地理院の地図では家屋があるはずが、それらが全て消えてしまったところも珍しくない。人の気配のほとんどない集落に建てられた選挙候補者のポスターがとても虚しく思える。都会の生活目線ばかりに向けて演説する候補者たちは日本全体の現状から目を逸らしすぎではないだろうか。




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親沢から川平に向けては少ないながらも人の営み続く家屋が点在していた。とても明るい雰囲気の集落だ。いつも思うのだが昨秋訪ねた県境尾根を跨いだ群馬県側(西上州)は狭く薄暗いイメージの集落が多いのに対して、長野県側の集落は明るいイメージの集落が多い。どちらが良いとか悪いとか比較するべくではなく、どちらも自転車を走らせていて魅かれるものが多い。

これまで碓氷峠、内山峠、田口峠、余地峠、十国峠、ぶどう峠、三国峠を群馬県側から越えて長野県に入っているが全てが同じ印象なのだ。群馬県側は関東平野に向けて一気に標高を下げるのに対し、長野県側は広大な高原的に標高の高さを維持しているから感じるのだろう。




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川平の集落から分岐する峠道に入る。一旦沢筋まで降りて、そこから本格的な峠の登りが始まった。




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先ほど通った川平の集落が眼下に見える。紅葉の中に包まれた日本の山村らしい景色だ。こういった集落が日本から次々と消えていく現実を肌で感じるのも自転車という乗り物だからこそ。昨今はこういう場所を好んで走るサイクリストも減ったものだ。




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視界を邪魔するもののない八ヶ岳の絶景ポイントに出た。標高2000m付近から上は雪、その下は紅葉が広がる。

佐久や小諸、上田に向かって原野のような裾野が広がるのもよく見える。先日山中湖の三国峠から富士山の裾野風景を見たばかりだが、こちら八ヶ岳もその風景に見劣りしない。




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小海町と北相木村の境界となる親沢峠(標高1167m)に到着。切り通しの峠には標識などもなく眺望も今ひとつ。しかし、峠を下り始めると見事な紅葉に囲まれる。




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途中、紅葉とはまた違った魅力のある松の巨木があった。松や杉は紅葉とは無縁な上に花粉をもたらす厄介者と現代ではされるが先日たちは好んで植樹した。この松もちょうど集落に入る玄関口とも言える場所に植えられていた。きっと昔から大事にされて来た木なのだろう。


                            〈後編に続く〉




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