70~80年代前半、カンパに対抗できるレーシングパーツは国産シマノデュラエースでもなく、サンツアー シュパーブでもない。もちろんスラムはまだ存在すらしません。
イタリア製カンパニョーロに対抗できる多くの製品はフランス製品であり、その代表的メーカーがサンプレックス社。
デルリン樹脂(プラスチック)を積極的に取り入れて軽量メカを発売していたサンプレックスは変速機が主体ながらチェーンリングやシートピラー他のパーツも発売。
カンパは既にコンポパーツ的に様々な部品を自社生産で発売していたのに対抗するように、サンプレを含むフランス製自転車部品メーカーが一堂に集い、カンパに対抗したブランドを立ち上げたのが今回のスピーデルブランド。
それは、かつて日本を代表する自転車メーカーの前田工業が、シマノジュラエースのコンポメカに対抗すべく吉貝(ダイアコンペ)、三ヶ島、三信松本の協力のもとサンツアー シュパーブとしてコンポ展開したのと同じ図式。後にスギノも同じ流れでスギノ75をコンポパーツとして販売していました。
フランスではスピーデルの他にもシビエンメ(ジッピエンメ)ブランドもありました。
メカはサンプレックス最軽量メカであり、最上級グレードのSLJ5500。
ネームシール以外はサンプレックスSLJ5500と全く同じです。
カンパヌーボレコードに対抗するように、アルミ合金で軽量化を図ったSLJ5500。
画像はショートケージのSLJ5500CP。サンプレRDでは最軽量の183gは、カンパヌーボレコードだけでなく、ヌーボスーパーレコードよりも軽量でした。
他にミドルケージとショートケージも用意されていたので、ロードレーサーだけでなく、ランドナーを含むツーリング車にも多く取り付けられていました。
残念ながら、80年代後半にはメーカーとして失速してしまい、サンプレックスの長い歴史を閉じてしまいました。この辺りは、日本の前田工業(サンツアー)も同じく。
シマノのインデックス多段化を発端に自転車メカの革新は進み、それに付いていけなくなったメーカーは80年代後半から90年代にかけて多くが消えていくのでした。
SLJ5500は、サンプレックスにとって最後の輝きとなるRDメカといっても過言ではないでしょう。
●サンプレックスSLJ5500CP●
材質/軽合金本体・アルミボルト キャパシティ/26T 最大使用歯数/24T 重量183g
価格/16,000円
※データは1984年サイスポオールカタログ参照
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