前回引き続き、チタンカラーの美しいカメラを取り上げます。
本格的に写真に興味を持った18歳の頃の私は恥ずかしながらペンタックスは知っていてもコンタックスというブランドは知りませんでした(汗)。
自転車で例えるなら、ピナレロは知っていてもラバネロを知らないロード乗りみたいな所でしょう(苦笑)。
このTVSの価格は何と17万円!!
コンパクトカメラにこの価格はバブル期の名残といったところでしょうか!? 後に2型、3型が発売されるのですが価格は下げられているのです。
84年に初代Tが発売されましたが、これはT=チタンという後のTシリーズのコンセプトとは異なり軽合金ダイキャストだったそうです。そして、90年に発売開始されたT2の大ヒット。そしてユーザーの熱望に応えて、単焦点レンズのT2にバリオゾナー28~55mmのズームレンズを組み込んで発売開始されたのが、今回取り上げるTVSとなります。
T2のように、レンズ収納時にフラットにはなりませんが、レンズ横に付けられたズームレバーが電源スイッチを兼ねたデザインはお見事です!!。
T2同様、外装のチタン色が高級感を醸し出しています。絞り優先AEのみではありますが、当時広角28mmを装備したコンパクトカメラは少なく、写真のモデルに取付けているオプションのレンズフードもアルミ削り出し。メーカーの拘りが感じられますね♪
オプションのデータバックを取付けています。このカメラは荷物を減らしたい海外旅行などで活躍してくれました。ポジフィルムを入れても発色の良い仕上がりで満足できたものです。
フジクロームよりもコダクロームの方が相性良かったです。
T=チタンという考え方が一般的でしたが、実は初代モデルで使われていた意味は、この写真で見られるようにボディ角部をカットして握りやすさに考慮したTカットだったそうです。シャッターダイヤルやファインダーにサファイアガラスを採用している部分もゴージャス(死語!?w)でした。でも、使っている人にはそんな事どうでも良い事ですね。
●コンタックスTVS
販売日1993年9月 定価170,000円 重量375g(電池別)
★Tシリーズらしいデザインは、T2やTVS初代・2型までだったと個人的に思っています。後に販売されたT3やTVS3型の売れ行きが低迷した事からも、そう思っていたコンタックスファンは多いのではないでしょうか?
結果コンタックスはバブル崩壊の低景気に合わせるように没落していきます。TVSデジタルなんてカメラも出しましたが、手にした質感の低さにガッカリしたものでした。
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