新年明けて一息付いた頃に行われる事が定着したハンドメイドバイシクル展。
個人ビルダーから、大手ブランドまでのオーダー車の祭典でもあります。

一時は日本のハンドメイドは競輪車しか残らないような衰退期もありましたが、
この数年は、ロードブームを主体にした自転車ブームにより、
再びオーダー車も勢いを取り戻して来たようです。
今回の展示で思ったのは、旧来のクロモリオーダー車から脱却して、
アルミやカーボン素材を積極的に取り入れた工房の増加。
ディスクブレーキ装着車も目立つようになってきました。
以前述べましたが、日本のツーリング界、特にランドナーという車種は、
30年前から進化を止めてしまったように思います。
もちろん懐古趣味、懐古主義は否定しませんが、
それだけでは新たな層がガード付きのツーリング車に興味を持つ
魅力に欠けるような気がします。
今の自転車ブームの追い風が強いうちに、
新たなツーリング車を模索しておかないと、
次世代の自転車ツーリストは育たず、オーダー車の世界も衰退するでしょう。
そういう意味で、今回の展示では次世代を見据えたツーリング車の形と、
若きビルダー達の姿が見えて来た事に大きな収穫を感じるのでした。
☆
それでは、私の目に止まった自転車を紹介していこうと思います。
毎度の事ながら、今回も長文&写真点数が多い事をお詫びいたします。
できればスマホなどの携帯端末でなく、大きなモニターでご覧下さい。



今回入口近くで来場者をお出迎えしてくれたのは、
70年近く前のトラックレーサーです。
そして、すぐに目に入って来たのが、伝説のファニーバイク!!

レベルのオール内蔵ロードレーサーです。
パッと見には、トラックレーサー!?
ワイヤー類だけでなく、ブレーキまでフレームに内蔵されています。
現代なら無線電動メカもありでしょうが、RDのワイヤーだけは隠せず。

シュパーブプロ2代目初期モデルが取り付けられています。
語りたい事はいっぱいありますが、それは後日ファニーバイク特集にて!!


ワタナベさんはガードなしの650Bツーリング車……ではなく、ロード!!
確かにガードが後付け出来る工作はされていません。
何気にシマニョーロな変速機のセットになっています。


TOEIは毎回やる気の無さを感じますが、出展してくれるだけでオッケー!?
イベント活動しなくても、今やオーダー2年待ち以上が続いていますし、
熱心なファンが集まるTOMなる身内イベントも盛況ですしね。



子供に乗せるには贅沢過ぎる三輪車やお洒落なミニベロ。
設計の自由度の大きい小径車は市販車でも変わり種が多いです。



マキノさんは、3連勝時代とは違い、ガード付きツーリング車に熱心。
今回も完成度の高いスポルティーフ&ランドナーが目立ってました。
ナベラグの仕上げの薄い事!! シート周りも丁寧です。

細山さんの所は質実剛健なツーリング車を3台用意。
ディスクブレーキ車は雨天走行でも安定した走りが出来そうです。

前記事のデュラネタにもしましたが、あぶくま自転車工房は、
現代パーツを組み込んだATB(オールテラインバイク)を展示。
コレ、パスハンターとしても良い走りしそうです♪


ドバッツさんは、相変わらず凝ったワイヤー処理。
左右非対称なフレームで芯出しするのは大変そうです。

POS、日本の大手メーカーのパナソニックが今回は出展。
セミオーダー的な手軽さでフルオーダーできるのも大手の強みでしょう。


昨年もセンス良いミニベロを展示していた、
東京サイクルデザイン専門学校の生徒さんによる作品です。
若い子のこういうセンスが次世代のビルダーさんとして育つ事を願います!!
☆
今回はここまで。
後編ではビルダー作品だけでなく、関連用品・部材も紹介します。
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