当ブログにて「パスハンター」という言葉を知った人も多いでしょう。
もちろん、ベテランサイクリストには馴染み有る言葉ですが、
近年自転車趣味に入った方は、その名を知らなくても当然。

近頃の自転車雑誌でパスハンターなる言葉を見つける事はありません。
「ランドナー」「スポルティーフ」なるツーリング車よりも特殊であり、
市販車(完成車)としての販売は過去にもほとんどない車種なので、
知名度が低くても当然でしょう。

パスハンターとは、まだMTBが存在すらしない40年以上も前から、
国内の山岳路を走破するために特化された、和製車種なのです。
パスハンターの車種定義は曖昧な部分もあります。
それは個々の乗り方・使い方でスタイルが異なるからです。
基本は、ランドナーのスタイルにフラットバー(オールランダーバー)。
そこから泥よけを外したり、ガードクリアランスを広く取ったり。
オーナーによっては、ドロップバーを付ける方も居ます。
興味のない方には、ますますランドナーと区別が付かないかも(苦笑)。
☆
仕事の合間に少しずつオーバホールを続けていた、
TOEIパスハンターの作業がようやく終わりました。

各部のグリスアップ、ホイールの触れとり、ワイヤー含む消耗品の交換。
愛着あるパーツがたくさん付いているので部品交換は最小限。

ブレーキレバーをダイヤコンペSS-7からサンツアーXCプロに交換。
ショートタイプで深曲がりのXCプロは手の小さな私には使いやすいのです。
以前スポルティーフで使っていたものを再利用。
他の備品も全て自宅在庫品で済んだので出費は0円です♪

先日購入した98円のオイル類も活躍してくれました。
☆
試し乗りと微調整のために、近所の里山まで走らせます。



この自転車は、やっぱり海より山が似合うのです。
1月は引き蘢り状態で仕事でしたが、既に里山は春めいていました。
この自転車をフレームオーダーして、自分の手で組み上げてから早20数年。

初代パスハンター(富士オリンピックランドナー改造)

2代目パスハンター(ペガサスオーダーフレーム)
10代半ば過ぎから、未舗装林道を走る事の楽しさに目覚め、
その後は、活動の場所を担ぎ主体の山岳路まで広げて来ました。
今のTOEIパスハンターには、現行品の部品はタイヤだけ。
それ以外はとっくに製造中止の部品ばかり。
逆に初代パスハンターから使い続けられているパーツは3点あります。


サスペンションもない、ディスクブレーキでもない、
タイヤもブロックパターンでなく、ランドナーのタイヤを流用。
現代のMTBと比べれば、貧弱に思う方も居るでしょう。
しかし、シンプルだからこそ扱いやすいし壊れにくい。
何より担ぎのあるような山岳路では、自転車の性能の優劣よりも、
地形や天候を読む能力と精神力・判断力がモノを言うのです。
昨今のサイクリストは道具に頼り過ぎるきらいがあります。
愛車のパフォーマンスを最大限引き出す努力も必要でしょう。
それが、高価な品だろうが、安価な品だろうが……。
☆
私の知る限り、唯一市販車として発売されたのが、
ブリヂストン・ワイルダム パスハンター(84年販売)です。
※上の広告は別の車種

残念ながら、既にMTBが誕生してしまったために、
この市販車を見かけた事は一度もなく、すぐに廃盤になったようです。
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コメント
コメント一覧 (10)
パーツ類のイメージ、選択は済んでいます。ランドナー用のフレームを入手して組み上げようかと考えていますが、やはり不具合はありますか。また、パスハンター専用のフレームをオーダーした場合、ランドナーのフレームのスケルトンとはどのような点が異なってくるのでしょうか。
butoboso0217
が
しました
おはようございます。
私の最初のパスハンターは市販ランドナーを改造した物でしたよ。
それを乗り込んだ上で、そのフレームのスケルトンから各部の寸法・角度を調整し、神金自転車で今は亡きペガサスにてフレームを作ってもらい、さらにそこから再度スケルトン調整してTOEIでフレームのみフルオーダーしました。だから自分にとっては乗りやすいのです。逆に言えば他人が乗っても乗りやすくないはずです。
パスハンターは個々のセンスで仕上げていく……というより育てて行く車種なので決まり事はありません。
今乗っているツーリング車からいかにパスハンとして仕上げていくかが課題でしょう。
欲しい!! が先に立ってしまう人が多いですが、パスハンならではの場所を走りたい!! から極めて行くのが正しい流れになると思いますよ♪
butoboso0217
が
しました
パスハンターの世界観は特殊ですから(苦笑)。
私らの時代はMTBなんて無かったので、ランドナーからの派生的な車種でしたけど、今の時代ならMTBに近いパスハンターだってありだと思ってますよ。ディスクブレーキに前サスペンションだけ付けたパスハンなんかもありだと思いますし。
私のパスハンは山サイ用途だけでなく数日のツーリングなんかも想定していますので、とにかく壊れにくくシンプルなスタイルに仕上げているんです。これにガード付けて10日前後の旅なんかもしましたしね♪
butoboso0217
が
しました
若い時、700cのクロカンに乗って山サイしてました
MTBにも乗りましたが あれはつまらなかったです💦
今になり、友達がパスハンに興味を持ち 自分も連鎖反応でパスハンに興味持ち
今のランドナーをパスハンにして 西上州の山に行きたいなぁ~と…
butoboso0217
が
しました
おはようございます。
古典正統派のパスハンター乗り自体が減ってしまいましたよね。そしてそんな人たちは高齢化で山に入れなくなっている人も多いですし。今やグラベルロードなんて車種を雑誌では一生懸命取り上げていますが、それらが10年後に生き残っているかも怪しいですよね。
メディアに作られたブームや車種なんて長く続く訳がないのです。昔のパスハン乗りは登山者に近い感覚でしたから自然に対してやさしく接していましたしね。
この秋も調整がつけば何処かの山に走りに行きますよ♪
butoboso0217
が
しました
クロスバイクのようなツーリング自転車の、ハンドルをオールラウンダーバーに、スプロケを軽めにしたところ、他の方から「パスハンター」と指摘され、はじめて気づきました。意識すると気に入って愛着がわき、調子に乗って担げるようにショルダーパッドまで付けてしまいました(笑)。ただ、もともとあまり軽くないのに、キャリアやフェンダー付きなので、私には重いです。荷物ナシで平地ならともかく、荷物ありで山道を登れるかわかりません(笑)
butoboso0217
が
しました
はじめまして。当ブログへのコメントありがとうございます。
パスハンターの定義自体が曖昧ですが、それぞれに山サイに対応していく上で必然的にみなさん同じ方向の自転車に仕上げていきますよね。
私のパスハンターは70、80年代のオーソドックスなガードなしパスハンターですが、現代ではもっと自由な発想でグラベルロードから進化したパスハンターがあっても良いと思っていますよ。ただし、経験上ドロップバーはNGですけどね(苦笑)。
自身も担いで山登って山小屋泊まり的な本格山サイからは遠のいています。逆に自転車なしの低山歩きを楽しむ機会が増えましたよ。
butoboso0217
が
しました
こんばんは。
車重は108kgです。フレームは丹下チャンピオンNo2のフルセット。身体が大きいのですがフレームサイズは少し小さめに作っています。ホイールは上部のノンバテッドスポークの36H組みですよ。
http://butoboso0217.livedoor.blog/archives/581596.html
肩当ては確かにあったほうが良いですね。昔のアマンダフレームには肩当ての部分にR型のフレール組み込んでいました。そこまでしないでも市販で取り付けられるものが昔は多数ありました。それを使っていた時もありましたよ。
butoboso0217
が
しました