それまで変速機やフリーを中心に製造販売していたサンツアー。
しかし、時代の流れはカンパやシマノのようなパーツのフルラインナップ販売。
サンツアーは協力他社の手を借りて、シュパーブシリーズを展開しました。
そして、更なる飛躍を遂げる為に最上級グレードの
「シュパーブ プロ」が誕生。
これは最初期の頃のシュパーブプロのカタログとなりますが、
まだハブ、FD、Wレバー、クランクセットはありません。
しかし、よく見ると、そこにはハンドルステム(ポスト)があります。
シュパーブプロにステムがあった事を知る人は意外に少なく、
フルセットで組んだシュパーブレーサーでもステムは他社のモノでした。
ハンドル取付部に大胆な肉抜きをした「ホールインタイプ」、
さらに本体サイドにも肉抜きが施されています。
この製法と形状は、
軽量パーツとして名高いサカエロイヤルのステムにもありました。
ホールインタイプは、多くのステムに採用。
その代表的な例として、三角ステムと呼ばれたグランコンペのステムでしょう。
※これはtttのコピーと言うのは、マニアックなベテランさんから聞かれそうですが(汗)
新旧グランコンペのステムです。
左側のステムは最近まで販売されていたモノです。
スタイルはオーソドックスですが、ホールインタイプで個性があります。
時代的には、肉抜き軽量よりも、エアロタイプ的なステムが増えていきます。
チネリ1R的な流れを組んだデュラエースのステムもまた同じく。
話を戻し、シュパーブプロステム。
サンツアー好きだった私は、最初の実戦ロードを組む時に、
このステムを探しました。
しかし、既に在庫を持つ店はなく……まだネットなんてモノもない時代、
サイスポ片手に有力な店に電話を入れたんですけど見つかりませんでした。
シュパーブには、他にもステムが存在。
プロの名が付かないノーマルシュパーブのステムです。
こちらし肉抜きは一切無く、本体上部にシュパーブの刻印があるのみ。
そのステムなら在庫している店があったのですが、
そちらに魅力は感じませんでした。
それならパールでいいや!! 的な感じで(苦笑)。
当時、まだ10代の学生であった私は、今程事情通ではなく、
シュパーブ(プロ)ステムは、パールを作る日東製品だと思い込んでいました。
しかし、後に楠木製品であることを知ります。
80年代に入ると急速にシェアを落とし、廃業!? した楠木。
あまり数の出ない割に手間の掛かる、
シュパーブプロのステムは厄介者だったのかもしれません。
市販された数はとても少なく、幻のシュパーブプロ製品となった、
ホールインタイプのシュパーブプロステム。
今は時々ヤフオクに出て来るようですが、
プレミア価格になっているようですね。
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