初代シュパーブは前田工業(サンツアー)が吉貝機械金属(ヨシガイ)、杉野鉄工所(スギノ)、三信松本製作所(サンシン)、三ヶ島製作所(ミカシマ)の協力の下で誕生させたロードパーツです。
シマノデュラエースと真っ向勝負で70年代から90年代半ばまでヨーロッパメーカーを追従する国産パーツの最高峰でした。
まだ自転車趣味人としてはお子ちゃまで、初代シュパーブクランクはスギノマイティコンペティションの単なるOEM製品だと思い続けていた若い頃(笑)。
今改めてこの両クランクを見比べると似て非なる事がよく分かりました。
ぱっと見のルックスはほぼ同形状。しかし、裏面のBB取り付け部の補強がシュパーブでは施されています。
※左側シュパーブはロード用、右側はマイティコンペのトラック用。ともにPCD144
マイティコンペはクランクの裏側にも軽量化のためか肉抜き&浮文字といった凝った工作が。昔の高級パーツは目に見えないところにも製造側の拘りがありましたね。今やコストダウンでツルペタな部品ばかりになったのとは実に対照的です。
全く同じに見えた5アーム部分の面取もシュパーブクランクの方が綺麗な斜め断面に仕上がっています。それはクランク本体部も同じく。
今時のパーツの性能の良さは認めますけど、こうやって美しい仕上げや面取加工にまで拘った自転車部品は少なくなりましたよね。
今はなき京セラCONTAXカメラ。コンパクトカメラながらボディ素材はチタン、そしてシュパーブクランクと同じく、美しい面取加工が施されているのが分かりますよね。
人間の手で図面を引いて作り上げていた製品の方が細かい部分までモノづくりの拘りを感じるのです。
マイティコンペティションは初代シュパーブよりずっと前に製品化されています。写真中央に映るマイティコンペは初代の肉抜き穴がふさがっているロード用でPCD144。トラック用はPCD151となります。
そして、今回シュパーブクランクと比較したモデルはマイティコンペは2代目。ロード・トラック用ともにPCD144。それを母体に設計されたシュパーブクランクはマイティコンペの集大成とも言えるのかもしれません。
マイティコンペはその後、スーパーマイティにモデルチェンジされ、美しかった5アームのくびれが無くなり、下位モデルのスーパーマキシィーに似たデザインになり私的にはガッカリでした。
最後はマイティコンペのお手本となったカンパレコードとの比較です。
さすがカンパの面取りの美しいですね。クランクが細身に見えながらも剛性を確保していますね。
ただし、5アームの美しさはシュパーブが一番です。もちろん好みは人それぞれですが。
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