旅からす本館 日本をもっと楽しもう!!

butobosoと申します。 ヤフーブログ停止に伴い移行しました。自転車趣味を中心にライフスタイル全般ならびに旅日記をお届けします♪

自転車、鉄道、オートバイの手段で日本中を旅して30年以上。本土のみならず、北は礼文島から南は波照間島まで様々な土地を旅してきました。 分割ながら、自転車による日本一周を30代で終えました。 旅人宿であるユースホステルには300泊以上宿泊しました。 自費出版で「旅からす」なる旅の本も不定期に発行しています。 子育て真っ最中なので、中々旅には出られなくなりましたが、身近で小さな旅を楽しみながら、家庭崩壊にならない程度に多彩な趣味を楽しんでいます♪

今から40年前、あなたはどんな自転車に乗られていたでしょうか!?

クルマやオートバイを乗り回していて自転車なんてガキの乗り物からは足を洗った!!  なんて人も多かったことでしょう(苦笑)。

私はまだ学生で定価8万8千円の市販ランドナーと4万で知人から購入したケルビムロードに乗っていました。


そんな時代に突如現れたスギノテクノ(現スギノエンジニアリング)の新製品に度肝を抜かれます!!


ギネス9

「ギネス」至芸の最高結晶。

凄いキャッチコピーとともに、11万円(世界最高)の表示。今だったらNGワードに引っかかりそうですが、昭和57年、こんな広告とともに突如スギノが限定1000品として発売を開始します。


ちなみに、当時のスギノ最高級品のエアロマイティやシマノデュラエースが3万以下の時代ですから、11万円という値付けがいかに高額だったかが分かりますよね。




ギネス13

そして現行品であるR9200デュラエースさえ7万円台。←デェラも高くなりました!!!!




ギネス12

さすがにカンパスーパレコードは12万円超ですが、カンパレコードなら9万円前後で買えるようです。



スギノギネスはその名の通りギネス級の高額さだったのが理解いただけるでしょう。

ギネス1

ギネス2

ギネスが発表されたのは1982年4月の大阪サイクルショー。

その時の雑誌報道が下記の通りです。




ギネス5

1,000セットの限定生産で、ユーザーの名前はメーカーに永久に記録される。

材質はクランク、板ともに75Sを使用。
これまで鉄だった部分は、すべてチタン合金になっている。

BBセットはシャフトがチタンになったシールドBBで、メンテナンスフリーだ。



当時はカートリッジ式BBはシールドBBと呼ばれ、現行よりも高価でしたが、このギネスではさらにシャフトがチタンとされていました。




ギネス3

裏面に184/1000の刻印。中古購入なので、もちろん私の名前はスギノに永久登録どころか、全く登録すらされていません(笑)。




ギネス6

スギノオーテックス。

シマノで言うところのワンキーリリースシステムです。抜き締め工具なしでクランクの取り外しが可能。

そのオーテックス部品もチタン製となります。




ギネス7

オーテックス部分の専用工具にもGUINESの文字が入る力の入れよう。




ギネス8

他にもチェーンリングホルトには当時は珍しかったトルクスレンチを採用していたため、そちら用の工具もセットされていたようです。



こちらはギネスの母体となったエアロマイティ 。

ギネス10

ギネス11

ギネスはエアロマイティ に比べるとエッジも立っていて裏面も含めて仕上げに手抜かりなし。

ただ、悲しいかな11万円もするクランクを投資目的!?  で購入する人も少なく、1000セット売られた(作られた!?)かは怪しいのです。


その理由は下記にも記してありますが、富士オリンピックの最高級ロードにギネスが採用されていたのです。

(参考)富士オリンピックORD

http://butoboso0217.livedoor.blog/archives/7716217.html

値引き販売も前提とされる定価24万円の市販ロードに、値引きなし11万円販売のギネスクランクセットが使われる。とても違和感ありますよね。

たぶんスギノでは売り捌くのに無理があり、富士サイクルに処分価格で卸したものと推測できます。




ギネス4

※チェーンリングやボルトはエアロマイティのものです


ロードクランクのPCD130の標準化が進む中、旧規格ともいえるPCD144も無理がありました。クランク長もこの値段ならオーダーサイズでもいいぐらいですが、170mmワンサイズのみ。

後に75S材質でPCD130のスギノ75シリーズが変速機やブレーキもラインナップしてシマノ、サンツアー に次ぐ国内第3のコンポーネンツメーカーとして販売されてからは、ギネスの価値観もさらに薄れたような気がします。


●スギノギネス・チェーンホイール●

販売時期/1982年~1985年頃   PCD144・52×42T   重量/840g  価格/11万円


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コメント

 コメント一覧 (14)

    • 1. nobu ^o^♪
    • 2023年10月08日 18:55
    • butobosoさん お疲れ様です🍺
      バブル期の日本は、行け行けムードで何でもありでしたね😅(笑)
      スギノギネスも職人さんの手作業だったのでしょうか…
      今じゃ、売れないとすぐ生産打ち切りになります
      悲しいですね💦

      安くてもパンダの国のパーツは、信用できません‼️中国人が信用できないので… 😓

      📝清里、近々、バイクで行こうと思いましたが、butobosoさんの記事を拝見して唖然としました😓

      Wレバーで調べ物あり、検索してたら、butobosoさんのブログにヒットしました😅(笑)

      そろそろ、自転車に乗らないと…
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    • 2. 完覇!超記録!!
    • 2023年10月09日 07:02
    • おはようございます!
      遂に!ギネス入手されたのですネ!!
      私は30年ぐらい前にギネス用チタンオーテックスを工具付き1500円で購入したのが最初で~
      数年前、後輩の伝手で使用歴があるチェーンホイルを格安で入手!
      オーテックスと夢の合体を実現しました(笑)
      そして~換装されていた5ピン、一部に腐食が発生していたアウターを見つけて交換!
      改良型のBBも手に入れて、ギネスセットが揃いました!!

      チェーンホイルが使用歴アリでしたので、入手後すぐエアロロードに組付けて試しましたところ、エアロマイティとは剛性がまったく違っていたのに驚きました!!

      世界一をてらったネーミングと販売戦略では失敗しましたが~
      独自のデザインと当時の技術を全力投入した、スギノ会心の逸品である事には間違いないと思っていますヨ!!
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    • 3.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月09日 09:01
    • ★nobu ^o^♪さんへ
      おはようございます。
      ギネスは日本の自転車産業が絶好機だった頃の迷品のひとつですよね。
      サンツアーもシュパーブプロ2代目を発売していた頃でもありますね。
      予測ですが、金型はエアロマイティと同じで仕上げを手作業で丁寧に行ったんだと思いますよ。わずか1000セットなのでここまで仕上げられたのでしょう。
      ギネス発売の翌年にはカンパが50周年記念セットを販売して話題になったのとは対照的にギネスはその高価さだけが一人歩きしてすぐに話題が消えてしまいましたね(悲)。

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    • 4.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月09日 09:13
    • ★完覇!超記録!!さんへ
      おはようございます。
      完覇さんも以前ギネスの話題書かれていましたよね。
      今回入手したのは実はセット品ではなくクランク片側のみです。未使用品の片側ということで訳あり品なのでしょうが送料無料で6000円ちょっと。落札できると思わず入札していたらそのまま落札できました。結局入札者は私を含め2人だけ。それだけ知名度がないのでしょうね(汗)。
      実際に取り付けて踏み込んでみるとエアロマイティとの違いは大きいのでしょうが、きっとギネスを真っ先に買った人たちってパーツマニアの中でも特殊な人たち。たぶん取り付けて愛車を走らせた人も少ないことでしょう。
      後のスギノ75である意味花開いた状態になりましたが、コンポメーカーへの野望は果たせずに終わってしまいましたよね。
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    • 5. 釣り人
    • 2023年10月09日 10:49
    • おはようございます。富士オリンピックORDに採用された・・・少し覚えています。スギノ鉄工所で在庫掃けるために日米富士自転車へ放出したような気がします。輪界、助け合い精神が強いとも聞きます。現在の町田市役所辺り、昔の景色が目に焼き付いています。サイクルサッカーの競技場までありましたよね。

      1985年、自転車産業がピークで、その後のプラザ合意で衰退していましたよね。自動車産業も当時衰退して減産していました。スギノ・ギネス価格、自分の初任給とほぼ同じですよ 苦笑。
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    • 6. Kan
    • 2023年10月09日 12:59
    • どうもこんにちは。
      これはきっといろいろな意味ですごい一品だったのでしょうね。
      ブランディングのために作られたのかどうかは存じませんが、オーナーの方が誇りを持って踏んだ一品(?)だったんでしょうか?この頃のオートバイでいうと、ヤマハRZV500Rとかカワサキの初代Z1000R1のような、プレミアム性の高いものみたいな感じ?
      バブル前夜ですが、このあと自転車業界もオートバイや自動車同様に宴のような世界に突入していったのでしょうか?当時の自転車業界を全く知らないので、興味深いです。
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    • 7.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月09日 13:19
    • ★釣り人さんへ
      こんにちは。
      ヤフオクやフリマを調べたら、未使用セットが複数出品されていますが買う人はいなさそうですね。以前閉店したサイクルショップから品を調達しているハイエナショップから売られていた時も3万ちょっとの値付けしかつかなかったです。プレミアを狙って定価11万で買った人は痛い目に遭ったでしょうね(汗)。
      海外生産拠点に出遅れたメーカーはみな倒産してしまいましたね。スギノやヨシガイがまだ残っているのが奇跡に思えますよ。
      サイクルサッカー競技場ありました!! 工場と一体化するように隣接していたので目立ちませんでしたが、時々練習している姿を見かけましたよ。当時はサイクルサッカーも大学チームを中心に多数のチームとリーグ戦が行われていましたよね!!
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    • 8.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月09日 13:32
    • ★Kanさんへ
      こんにちは。
      日本の自転車業界は75〜85年ぐらいはとても活気があったのです。まさに私ら世代がその頃の自転車ブームに乗っかっていたのです。オートバイ業界が80年代に爆発的に盛り上がったのより少し早かったですよ。と、いうのも、サイクリストからライダーに移行した人口もかなり多かったですね。
      オートバイはそんな流れからツーリングだけでなくロードレーサーに憧れた連中が峠を走り回って迷惑かけていましたよね(汗)。
      今やシマノがレース界でもトップブランドみたいなイメージですが、そうなるまでの時間はとても長かったです。だから昔ながらのベテランサイクリストの中にはシマノ嫌いがたくさんいる流れも生み出しましたよ。
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    • 9. くぼ
    • 2023年10月09日 19:41
    • こんばんは!

      ギネス
      登録第一号はニューサイの今井編集長なんて話もあるみたいですが。

      何年前だろ?
      その時に行った幕張でのサイクルモードでスギノのブースにギネスが飾ってあったのでまだ売れ残りがあると思われます。

      PCD云々よりも他の5アームのクランクと対して変わんないデザインであの価格、
      売れ行きはまぁ、そんなもんでしょうかね。(笑)

      でも今のやたら太いだけの無惨なデザインの4アームクランクと比べれば、スッキリしていて良いデザインですけどね。(笑)
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    • 10.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月10日 08:57
    • ★くぼさんへ
      おはようございます。
      杉野社長と今井編集長は誌面での対談もたくさん行われていましたよね。
      ギネス登録一番は今井編集長らしいですね!!
      ただ、スギノテクノからスギノエンジニアリングと改名した今でも登録永久保存が引き継がれているのか怪しかったりもしますよね(苦笑)。

      ギネスほど騒がれませんでしたが、プロダイリミテッドなんて復刻名モデルも中身はPXで売れ行きさっぱりでしたよね。
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    • 11. マイロネフ
    • 2023年10月10日 15:44
    • butobosoさん,こんにちは.

      そのチェーンホィール,画像で見る限りではまさに工芸品の趣がありますね.しかし当時の小売価格で世界最高の¥11万とくれば,ユーザーの層も現在より遥かに薄かったはずですし,限定生産といっても簡単に完売できるとは考えにくいですし,それで結局,そのままで売れなかったからフジサイクルの当時のフラッグシップモデルのロードバイク(完成車)用に転用されたという事なのでしょうか.
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    • 12. oryzasativa
    • 2023年10月10日 16:56
    • こんにちは

      小市民なんで
      「チタン」とか「限定」と聞くと
      ソワソワします。

      ギネスも欲しいけど
      予算が(汗)

      シマノ ワンキーレリーズ
      600やEXについていましたが
      使わないで
      宝山の使いました。
      なんだか頼りないじゃないですか(笑)
      スギノは どうなんでしょうか?
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    • 13.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月10日 17:59
    • ★マイロネフさんへ
      こんばんは。
      広告写真はピッカピカなのですが実物はそれほどでもありませんでした。
      とはいえ、当時の高級クランクの中では最上級の仕上げですよ。日本の自転車産業の頂点時期だったからこそ出せた製品でしょう。でも、1000セットは欲張りすぎでしょう。当時はデュラやシュパーブで組んだロードでも20万円出せば買えましたから、クランクだけで11万出せるような人は既にオールカンパのロードに乗っていたことでしょう。
      クランクの販売が82年、なのに85年のフジオリンピックに採用されていたのですから明らかに売れ残り処分で富士サイクルに譲渡したのだと思われますよ。
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    • 14.  butoboso0217 butoboso
    • 2023年10月10日 18:12
    • ★oryzasativaさんへ
      こんばんは。
      シマノがデュラaxの失敗で慌てて74デュラの開発を進めていた時にスギノは大胆な品を出しましたよね。
      チタンといえば栄ロイヤルESLシリーズも凄かったですが、販売には結びつかず。
      カンパスーパーレコードはチタンだからすごいぞ!! って話題性もあったのに国産メカは今ひとつ。その後スギノは取り憑かれたようにカーボン製品出しますが、こちらも売れ行きは…。
      抜き締め工具なしというのは便利に思えましたけど、実際にはウケなかったですよね。スギノオーテックはエアロマイティ で使っていましたがシマノワンキーより使いにくかったですよ。カニ目で回すとすぐにギズついちゃいましたしね(汗)。
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