自転車ブームと言われる昨今、人気一番車種は「ロードバイク(レーサー)」である事は皆さんもご承知でしょう。しかし、1992、2003のカタログを見る限り、勢力的にはMTBの方が上でした。パーツの種類や広告記事もMTBがとても目立ちます。
とはいっても2000年前後は自転車界にとっては暗黒期。80年代のランドナーブーム、90年代の爆発的なMTBブームも一息ついて、次なる流行車種が生まれず、サイクリストの姿は減る一方。特に自転車旅行をする若者は、連休や夏休みでも見かける姿は少なく、自転車という趣味はこのまま廃れてしまうのか!? と思える状況だったんです。
それが、何を口火にしたのかは分かりませんが、専門誌以外でロードバイクが取り上げられる事が増え、今では空前の自転車ブーム。ロードだけでなく、ミニベロやピスト、そしてお洒落系のシティサイクルまで、幅広い車種が売れているようです。
ところが、かつての人気車種だったランドナーやMTBは盛り上がりに欠けている状況。不思議ですよね。これは、80、90年代に自転車に夢中だった人の中に継続して自転車を趣味として続けている人が少ない事も要因でしょう。逆に言えば、当時から続けている人は今でもそれらの車種に拘り続けている人も多いんです。
ロードバイクブームといっても、まだ10年も経っていない浅いもの。でも、自転車という趣味は、繰り返し、特定の車種のブームによって廃れず続く根強い趣味であることは確かな事です。次の10年後は何の車種が流行っていますかね。そして、今夢中でも、その頃も自転車趣味人として続けている人がどのくらい居ますかね?
10年一昔とはよく出来たことわざで、自分の気持ちの中では10年前なんて少し前の出来事に思えてしまいますが、世の中の流れや流行は確実に変わっているものですよね。
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