●雨中をハイスピードで走り抜け、三崎港へ
昨晩、高知YHで旅の話で盛り上がったハーレーさんと本日の行動と同じ事が分かり、再会を期待しつつ出発の準備を始める。ハーレーさんは九州・久留米の自宅に帰る為、三崎港(佐田岬)からフェリーを利用。私も本日の宿のある阿蘇へ向かうため同じフェリーを利用予定。ただし、ツーリング歴の浅いハーレーさんは高知・松山自動車道を利用して三崎へ向かう。距離は国道経由より長いものの、高速利用なので時間を短縮出来ると目論んでいます。とはいえ、私が出発する午前6時より前の午前5時には出発していきました。
雨の中、高知YHを出発
天気予報通り、雨足の強い中を出発。目指すは約200キロ先の愛媛県三崎港。国道33号に出るといきなり事故現場に遭遇。それも車とバイクの事故。気を引き締めて安全運転を心掛ける。本日は旅の日程中、一番無理をしなければいけない日。焦る気持ちを抑えつつマイペースで走り続けます。
高知市内を抜けると交通量も減り、信号も少ないので走りやすい。ただし、時折すれ違うトラックからは容赦なく泥水を被せられ…。完全防水の雨具を来ているとはいえ、気持ちの良いものではありません。
美川村からは国道380号に入る。小休止後、真弓峠越え。峠のトンネルを抜けると急に道が細くなり、急カーブ、急坂の危険な道に変貌。田舎国道は市町村の境界線を越えると道の整備が極端に悪くなるケースがありますが、この国道380号はまさにそのパターンです。ところが、この悪路、雨の条件の中、この辺りでは多数のお遍路さんの姿を見かけます。1日何キロ歩くのか分かりませんが一歩一歩を大事そうに歩くお遍路さんの姿には頭が下がります。
三崎までの道中に唯一休憩したのは道の駅みかわ
内子で国道56号に入り、大洲へ。この辺りは昔自転車でも走っていますが、道はバイパス化されてしまい、昔の面影は無くなっています。大洲から八幡浜に入り、いよいよ佐田岬ロードへ。九州方面へ細く頼り無気な半島が延びているのが三崎港へ向かう佐田岬ロード・メロディライン。日本各地を旅するようになり、地図を眺めるのが趣味でもあるブトにとって、昔から興味津々だった場所でもあります。
約50キロにも及ぶ半島は、日本地図を広げてもここのみ。半島中央部の高台を抜けるメロディラインからは左右に海を望む絶好のツーリングコース……であるはずが、あいにくの雨。しかも霧状の雨となり視界は数メートル先のみ。眺望どころか前方すら見えない状況。がっかりです。
●三崎港から再び船内の人に、そして九州入り!!。
午前11時、フェリー港である三崎着。小休止1回だけで200キロを走り続けたため少々疲れます。高知YHで一緒だったハーレー氏の姿はなし。時間を節約するためフェリー内で食べる弁当を買い込みに港に戻ると、ようやくハーレー氏到着。自分より早く到着していた私の姿を見て驚きの様子。
1時間早く出発、高速利用、バイクは1000cc超の大型ハーレー。対するブトは一般道利用でスクーター。普通の人なら驚くだろうが、私は二輪に乗るとタフである。自転車やオフロードバイクで鍛えられてきたから、楽チンスタイルのスクーターではかなり早いペースの巡行移動が出来るのです。ハーレー氏は自分も国道使えば良かったと話しますが、重たいハーレーではむしろこのペースでは走れないとも思うのです。スクーターは本当に楽なバイクであり、その気になれば速いバイクなのです(ツーリングにスクーターを使うのは邪道だと思っている人は多いですけどね)。
ハーレーさんと共に11時30分発のフェリーに乗船。地元のツーリングクラブの団体さんが乗り込んできたので船内はライダーで賑やかになります。今日は土曜日なんだなぁと実感。旅に出ると曜日感覚が薄れるのは毎度の事。それにしても駆け足で縦断した四国路。次に訪れる時はのんびりと走りたいものです。
四国~九州間を最短で結ぶフェリーだけあり、1時間で対岸の佐賀関港に到着。ハーレー氏としばらく一緒に走り、大分でお別れ。短い時間で旧友のように親しくなれる。こんな出会いがあるから旅はやっぱりおもしろいのです♪。
ハーレーさんとともにフェリーに乗船、そしてお別れです
●期待のやまなみハイウェイは霧雨に霞み……。
宮河内ICから大分自動車道に乗り、一気に湯布院へ……と思っていたら、あまりの横風の強さに参り、別府湾SAに逃げ込む。二輪は風が苦手です。強い横風にあおられて転倒したライダーを助けた事もあります。一般道なら減速したり止まる事も出来るが高速道路ではそんな訳にもいきません。
SAで少し気持ちを落ち着け、覚悟を決めて再スタート。幸い、この先では風の方向が変わり無事に湯布院ICで降りる事が出来ました。ここからは、お目当てのやまなみハイウェイへ。
県道11号はやまなみハイウェイと呼ばれ、高原の中を抜ける九州で一番人気のツーリングコースです。10数年前にも訪れ、その素晴しさを体験しています。その時は有料道路であり、料金の高さが魅力を半減させてしまっていましたが、現在は無料♪。
やまなみハイウェイもこの天気では……
土曜とあってすれ違うライダーの姿が多く期待が高まるが、ここも四国・佐田岬ロード同様に霧に霞んで前方すらよく見えない。本日2度目のがっかり…。晴れていれば最高の眺めの長者原も視界ゼロ。わざわざ遠回りを覚悟で来たのに残念です。それでも瀬戸田あたりまで下ってきたら雨は止み多少の視界が開けてきました。でも、時は既に夕刻近く。
以前はライダー割引等も行っていた阿蘇YH。先日閉館となりました(悲)
阿蘇YHは食事提供なし。受付時間の心配もないので日が暮れるぎりぎりまで阿蘇周辺を走ります。やまなみハイウェイに次ぐ人気の阿蘇パノラマラインも登る度に霧が濃くなり、景勝地の草千里も視界はほぼゼロ。それでも下った米塚あたりでは遠くに夕陽が眺められ、明日の天気は期待できそうです。
食堂で夕食を済ませ(といってもここでもラーメンだけど)、YHに入ると同宿者は1名のみ。今日は土曜日だというのに、昨日の高知YHより少ないとは……。これでは食事提供を止めるのも理解できます。
同宿者は近くにあるオートポリスでGT選手権のレースを観戦に来た神戸のスカイラインさん。YHの駐車場には似合わない走り屋使用のスカイライン2ドアクーペの持ち主だ。といっても、旅も大好きな人であり、昨日同様楽しく雑談が出来ました。深夜になって外国人ホステラーが2人現れたものの、週末とは思えない静かなYHでの一夜でした。
○本日の走行384キロ(疲れた~!!)
【3日目の走行コース/高知~大洲~佐田岬~佐賀関~大分~湯布院~阿蘇】
阿蘇YH泊
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なお、このツーリング紀は2005年に行ったものです。
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