本日もちょっとイレギュラーですが自転車ネタ。
四国旅6日目は次回に掲載です。
紅葉シーズンも近づいてきました。
ロードで軽快に山岳路を走るのも良いですが、
未舗装の林道をのんびり自転車を走らす楽しみ方は、
今でこそ少数派ですが、昔はサイクリストのスタンダードでした。
私のTOEIパスハンターのタイヤは650Aサイズ。
※隣の8氏のパスハンターは26HE
今のランドナー乗りの方なら650B派の方が多いでしょう。
ランドナー全盛期の頃、オーダー車は650B。市販車は650A。
そんな図式もありましたから、650Aは格下的な扱いをされた事も。
ましてや26インチシティサイクルの標準も650Aでしたから、
なおさら650Aを履くランドナーはビキナー扱いされたのかもしれません。
逆にとれば、旅先でタイヤトラブルに遭っても、
街の自転車屋でも入手が容易いといった大きなメリットもあります。
自身が最初に乗った本格的なサイクリング車はフジ・オリンピック。
高1の時に写真のON10の後継モデルであるOS15を1ヶ月半バイトして購入。
その時付いていたタイヤは、このカタログモデルと同じソーヨーの赤タイヤ。
オーダー車に人気のウォルバーの赤タイヤのそっくりさんですが、
ウォルバーが650Bだったのに、このソーヨーは650Aだったのです。
そこから自身のツーリング車のスタンダードが650Aになりました。
幸い身長が174cmありましたから、
ビート系584mmの650Bよりも、ビート系590mmの650Aの方が、
大きめのフレームサイズには見た目のバランスも良かったのです。
※たかが6mmの違いでも当時のサイクリストは敏感に反応しました(苦笑)
そんな理由から30数年650Aを使い続けて来たのですが、
次第に山岳路に目覚めて行ったのに対して、悪路用のタイヤは少なかったのです。
大抵の方はA、Bに限らず、一般路用のスタンダードな
タイヤを使うしかありません。
しかし、そこに84年に発売されたのが井上タイヤ・デュロマックスです。
既に26HEサイズのMTBが発売されていて、そちらが主流になる中、
650Aで悪路走行を可能としたデュロマックスは重宝したものです。
しかし、90年代に入ると26HEの勢いは止まらず、650A、Bは防戦一方。
特にBサイズはリム・タイヤともに新品が入手難になりました。
リターン組の方は、今や普通にグランボアやパナレーサーが手に入りますが、
90年代の悲惨な状況に当時のツーリストは嘆き節でもありました(悲)。
その時代に自転車ツーリストが一気に減った上に、
650A、Bを見切って、26HEや700Cに移行する人も多かったです。
良いタイヤとホイールがないのでは仕方がないですよね…。
しかし、ロードブームの副作用で、ランドナー乗りのリターン組が増えると、
再び市場には昔ながらのツーリング車の規格製品も復活。
650Aサイズの悪路向けタイヤもパナレーサーから発売されました。
「コル・デ・ラ・ヴィ」シリーズのその名も「パスハンティング」。
ランドナータイプが650A、Bの両サイズ展開に対して、
パスハンティングは650Aのみという潔い商品展開です。
実はこのパスハンティングタイヤの伏線がありました。
市場が低迷する90年代半ばに、パスフリークというタイヤが販売。
手前、コルデラヴィ・パスハンティング、奥2本がパスフリーク
当時少数派として残った650Aツーリング車乗りの中でも、
更に少数派のパスハンター乗り。
そんな僅かなユーザーのために、こんなタイヤを発売してくれた、
パナレーサーの良心には素直に感謝なのです。
時代は再び、転換期を迎え、MTBに650B(27.5HE)が採用。
それが理由ではないでしょうが、650Aサイズの貴重な悪路タイヤの
コルデラヴィ「パスハンティング」は生産中止となりました。
ブロ友さんの話では、このタイヤがオークションで
高値取引になっているそうです。
製造販売中にはそれほど注目を集めなかったのに、中止後に高騰。
今の古物パーツ高騰の悪しき流れに乗ってしまったようです…。
我が家のブラックホールな押入には、パスハンティングタイヤはもちろん、
パスフリークや三ツ星トリムラインの650Aも貯蔵されていました(苦笑)。
リムやハブはストックするのは簡単ですが、
ゴム製品のタイヤは、気に入ったからと大量ストックできないのが悩みどころ。
今は普通に手に入るからと油断していると650A、Bともに再びの悪夢が!?
当たり前だったMTB標準の26HEも選択肢が限られて来たようですしね(汗)。
☆
今現在パスハンターでメイン使用しているタイヤは、
コルデ・ラヴィ ランドナーです。
ミニベロには耐久性抜群のパセラを使用
悪路の林道を走るまでの往復のアプローチとなる舗装路を重視しした結果。
パスハンティングの製造中止は残念ですが、
万能タイヤであるランドナーはいつまでも作り続けてほしいのです♪
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