ハンドル周りは、個性の出しにくい部分です。
特にステムはエアロタイプが発売されるまでは、没個性なモノばかり。
奇をてらったデザインのモノが出ても人気には繋がらず。
保守的なデザインがレーサー&ツーリストに好まれていました。

今回紹介する逸品は、ブレーキ製造で知られるヨシガイが、
70年代に発売を開始したハンドルステムです。
ベテランさんならヨシガイではなく吉貝と書いた方がしっくりきますね。
現代ではブレーキだけでなく、
ディレーラーからハブ、クランク、シートピラー、サドル他、
自転車部品の大半をラインナップしている事は意外や知られていません。
※他社OEM製品が多いようですが
☆
三角ステムなどと呼ばれた吉貝のステムには、
ブレーキと同じく普及版の「ダイアコンペ」と上級版の「グランコンペ」があり、
どちらにもノーマルタイプとクランプ部に肉抜き加工された、
ホールインタイプが用意されていました。


最上級のグランコンペ・ホールイン、
その造形の優秀さとピカピカな仕上げはツーリング車に似合います。
フレンチパーツで固めたオーダーランドナーに、
このステムを取付けている方をよく見かけました。

昔のパーツは、ネジひとつをとっても丁寧に造られていました。
そして、この手の小物もアフターパーツとして入手しやすかったのです。

このクラシカルなデザインのグランコンペステムですが、
80年代に入ると「New グランコンペ」ステムにバトンタッチとなります。

当時のシンボルマーク的なGC文字をモチーフにしたロゴが入りますが、
懸命なベテランツーリストの方には、これが何処のOEM品かバレバレでしょう。
高級感はありますが、没個性なステムになってしまったのです。
そして、現代になってホールインステムが復活!!。

吉貝はヨシガイとなり、現在は製造拠点は外国となりました。
別名ブランドのエネシクロを持つ、グランコンペステムです。
三角ステムのホールインを受け継いだステムです。
※現在は生産中止になったようです(今でも在庫流通はアリ)
昔ほどの個性は無くなりましたが、
この手のスレッドステムを安価で提供している事は、
メーカーの良心を感じるのです。
【グランコンペ・ホールイン(初代三角ステム)】
材質/軽合金 突き出し寸法/65、85、110mm 重量/305g(85mm)
クランプ径-25.4mm 価格/2,500円
☆
本日はコメント欄ははずしてあります。
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