真夏の秘境駅は人影無く、ひっそりと山中に佇んでいた。
時折走り抜ける特急列車がなければ、
線路の役目を終えてしまった廃駅のようにも思えてしまう。

クルマで訪れる事は不可能であり、
車道からは山道を20分程度歩かねば駅に辿り着けず。
いつしか鉄道ファンからは「秘境駅」と呼ばれ、
1日の地元利用者が2人以下であっても駅は存続している。


それでも1~2時間の滞在を覚悟すれば、駅に降り立つ事は可能。
それは、この駅が秘境駅と呼ばれようが、現役の駅である証拠だ。

人工的な音は全くしないが、静寂ではない。
鳥や虫の鳴き声があちこちから響き渡り、
幼少期の夏休みに昆虫採取で山に入った時のような懐かしさ。
こんな駅といっては失礼だが、
かつてはこんな駅でも人の乗り降りが多数あり、
駅前商店も存在していたと言うのだから驚きである。

役目を終えた商店の廃屋前には、
ホンダの2ストローク・トライアル車が放置されていた。
場所柄、こんな特殊な車種は重宝したのだろう。
列車での到達難易度は低いが、それ以外での来訪を拒むような坪尻駅。
これからも静寂な山中の主として活き続けてほしいものだ。
〈2017.8訪問〉

【坪尻駅】
JR土讃線、多度津駅から7つ目、普通列車のみ停車。
☆
コメント欄は、外しあります。
いつもコメントやナイスを下さる方、
訪問してくれる方々、有り難うございます!!
ランキングに参加しています。
よろしければワンクリックお願いしま~す♪
コメント