旅からす本館 日本をもっと楽しもう!!

butobosoと申します。 ヤフーブログ停止に伴い移行しました。自転車趣味を中心にライフスタイル全般ならびに旅日記をお届けします♪

自転車、鉄道、オートバイの手段で日本中を旅して30年以上。本土のみならず、北は礼文島から南は波照間島まで様々な土地を旅してきました。 分割ながら、自転車による日本一周を30代で終えました。 旅人宿であるユースホステルには300泊以上宿泊しました。 自費出版で「旅からす」なる旅の本も不定期に発行しています。 子育て真っ最中なので、中々旅には出られなくなりましたが、身近で小さな旅を楽しみながら、家庭崩壊にならない程度に多彩な趣味を楽しんでいます♪

●原発被害の街へ●

夜中に降った雷雨のお陰か、多少涼しい朝を迎えます。
ただし、湿気たっぷりなので郡山駅への道程で汗ぐっしょり。

駅はちょうど通勤・通学時間帯とあって混雑しています。
郡山は福島県=東北です。東北の学生たちの夏休みは短いようで、
お盆明けの20日過ぎからは2学期が開始されているようです。

駅に到着した磐越東線からはたくさんの学生が降りて行きました。
対して、これからいわき方面に向かう学生は少ないようです。

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出発時は学生で賑わっていた車内もすぐにガラガラ状態に。
沿線は畑や田圃ばかりの里山風景。日本の原風景的な風情が広がっています。
郡山からいわきまでの全線を通しで走る列車が少ないのも納得です。
※全線を走る列車は、上り下りとも1日5本のみ


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磐越東線の終着駅は近代的な駅に生まれ変わったいわき駅。
古い建物の「平(たいら)」駅だった頃とは随分洒落た駅舎になりました。

列車待ちの時間で駅近くを散策します。
このいわきも原発事故により、大きな被害を受けました。
直接的な被害は少なかったものの、街から人は減り、
田畑の農作物は全て出荷停止。
知人にいわきの農家出身の方がいますが、風評被害も大きかったそうです。

幸い放射線量の低かったこの街は、復興作業のベース基地となり、
労働者の宿泊場所として活気の戻るきっかけに。


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夜は賑わいそうな飲み屋通りがありました。
「夜明け市場」のネーミングがいいですね♪
ここも復興事業の一環で2011年にオープンしたそうです。

再びいわき駅に戻り、常磐線で原発被害の街へ向かいます。
常磐線の復旧も進み、この18年春からいわき側は富岡駅まで行けるように。
残る不通区間は富岡駅~波江駅間だけとなり、2020年には全線復旧予定。


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富岡駅に向かうのは常磐線の名特急だった651系です!!
今では別路線で快速や特急列車として使用されますが、
まさか常磐線で再び乗れるとは!!  普通列車ですから特急料金不要です。


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普通列車でなく特急列車と勘違いする人も多いようで、
駅員に確認している人も多かったです(苦笑)。


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穏やかに波打つ海岸線も震災時は津波の被害は甚大。
原発施設に近づくにつれて、田畑は作業が出来ずに荒れ放題。
そして、放射能汚染土らしき袋がたくさん見られます……。


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奥に見えるは事故を免れた福島第二原発(事故は第一原発)
線路から見える、比較的人家も多い場所に原発がある事すら怖い事です。


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列車乗客の大半は復興作業の方達。
駅で降りては、迎えのマイクロバスに乗り込んで行きました。

本来はこんな場所に子供を連れてくるべきでは無いのですが、
日本の負の現実を見せておく事も大切だと判断して、
敢えてこの場所に来ました。
※2年前には三陸海岸他も親子で巡っています。

話が逸れますが、北海道の大地震で液状化被害を受けた某住宅街。
傾いた家の前で、子供にピースサインさせて写真撮る家族連れが居るとか。
こういう人たちの感覚、特に親の教育には大きな疑問を抱きます!!


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終着の富岡駅に到着。
津波被害の大きかった駅ですが、見事に復活しました。
しかし、その横では復興作業のトラックが行き交います。


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従来から少し移動しましたが、新設された富岡の駅舎。
放射線量を示す表示、そして作業者たちの腰に取付けられた放射線計測器。

駅が再開されたことで、物流と人の流れを良くなりましたが、
まだまだ完全復興には時間が掛かりそうです。
何より、復興従事者以外の人の姿はほとんどなく、子供の姿は皆無。

せめてもの救いというか、ホッと出来る場所は、
駅に隣接するコンビニ&軽食屋が多くの人で賑わっていた事。

人の造り出した原子力エネルギーのせいで汚染されてしまった街。
しかし、人の力で再び街としての機能を取り戻そうしています。
人の力=善の力を信じましょう!!
でも、原発推進はもう止めるべきでしょうね。


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列車の不通区間を結ぶ連絡バスに乗る人は少数でした。
移動の為に、この常磐線を利用する人はまだ少ないという事ですね。


●ひたちなか海浜鉄道●

いわきに戻り、水戸行きの列車に乗り換えて勝田駅下車。
勝田駅と阿字ケ浦駅を結ぶひたちなか海浜鉄道湊線に乗り換えです。

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約10年ぶりの海浜鉄道。
でも、昨年の自転車ファストランでも立ち寄っています。


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JRホームに隣接した乗り場でフリーキップを購入して乗車。
14時台にしては混んでいると思ったら、
テレビの撮影隊が大挙して乗り込んでいました。


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まずは沿線風景をのんびり眺めながら終着の阿字ケ浦駅へ。
ひたちなか海浜鉄道は全線乗っても10駅14.3km30分弱のミニ路線です。

以前は近くの海水浴場客が多く乗り込み、
国鉄からの乗り入れ列車もありました。
その名残りで、この駅のホームは長大なのです。

この先にある、国営ひたちなか海浜公園までの
延伸事業も計画されているそうです。


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再び上り列車に乗り込み、田圃の中にある雰囲気の良い中根駅で降ります。
ローカル私鉄らしい素朴な屋根だけの駅舎。
テレビや映画のロケでもよく使われるそうです。


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「こんなでかいのウチの近所にはいないよねぇ!!」
息子は巨大バッタを捕まえて上機嫌。


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次に降り立ったのは、海浜鉄道の本社と車庫のある那珂湊駅です。
テツな人には有名人でもある社長自らキップの回収を行ないます。
自動改札、ICカードに慣らされた人には懐かしく思える光景でしょう。


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先日の記事でも紹介した、
フルサイズ一眼レフデジカメのレンタルも行なわれます。

待合室に大型モニターに映される海浜鉄道の
プロモーションビデオも良い感じ♪


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微力ながら、グッズを買って、少しでも売り上げに貢献します。
茨城交通時代も含めて、100年以上の歴史を持つひたちなか海浜鉄道湊線。
少しずつですが経営努力で乗客もV字回復してきたそうです。

繰り返しとなりますが、沿線から車両の写真だけ撮っているだけでは、
その鉄道会社にとって有益とは言い難く……。
乗ったり、グッズを買う事で鉄道会社を応援する。
そして、その路線の魅力を伝える事が大事だと私は思うのです!!


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散歩ついでに「那珂湊おさかな市場」に立ち寄りますが、
夕方の時間帯では市場は静まり返っているだけでした。


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これまでずっと暑い陽射しの続く道中でしたが、
明日は台風接近による悪天候が予想されます。
旅も残すところ明日のみとなりました。

                 〈6日目につづく〉


【5日目の行程/8月23日】
郡山駅08:00→いわき駅09:38/10:27→富岡駅11:09/11:30→
いわき駅12:12/12:48→勝田駅14:11/14:40→阿字ケ浦駅15:07/15:16→
中根駅15:34/16:07→那珂湊駅16:14/17:23→
勝田駅17:38/17:52→水戸駅17:58着

移動距離256.9km=普通列車運賃だと4,540円 歩行数12,231歩
※ひたちなか海浜鉄道1日フリーキップ・大人900円(小人450円)


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