国産長寿を誇る日東パールステム。

それは昭和の頃からロードやランドナー、
車種問わずに好んで使われるユーザーがとても多かったです。

初代は普通の英文字表記、二代目は上記画像の筆記体英文字。
この筆記体文字のモデルがみなさん一番馴染みのあるモデルでしょう。

NJSモデルの誕生後、現在でもNP(ニューパール)として販売中。
肩口にNITTOの文字だけが入り、高級感は多少落ちましたが、
そのシンプルながらも美しいスタイルは健在です!!
このパールステムには、カスタムモデルとも言える、
派生バリエーションがある事は、意外にも知られていません。
同じ国産製品のサカエ・ロイヤルシリーズのステムは、
そのバリエーションの多さが知られているのとは実に対照的。

サイスポオールカタログ84/85には、
パールステムのチタンバージョンとパールG(パール上級バージョン)が
掲載されていますがもどちらもカラーはブラック。
もちろんシルバーモデルもラインナップされています。


愛車のTOEIパスハンターには30年以上使い続けている、
パールGのステムを取付けています。

こちらは93年のトモダサイクル・ベンリーカタログから。
この頃はGやチタンモデルは無くなり、ノーマルのみですが、
それでも、シルバー・ブラックだけでなく、斜ウスと台ウス(丸ウス)、
さらには特注品の金色引き上げ棒モデルも存在しています。

この頃には、パールより高級モデルのクリスタルフェローが加わっています。
日東ステムの大まかなグレードは高級品から並べると、
クリスタルフェロー←パール←テクノミック←ダイナミック←ヤング
の順となります。
それまで日東の高級ステムといえば、クリステムでしたが消滅します。
※後にクリステム3が発売されるも人気はさっぱりでした…。
そんなカタログに掲載されたモデルとは別のパールステムが手元にあります。

クランプ部に肉抜き穴の設けられた、いわゆるホールインワンタイプ。
最初に見た時は、個人で穴を開けた!? とも勘ぐりましたが、
その穴の開け方は個人レベルではない綺麗な仕上り。

しかも、奥部分にも穴が設けられ、引き上げ棒近くまで穴は伸びています。
台ウスである事から、80年代に作られた
軽量目的のカスタムモデルと思われます。
最近奇遇にも、この穴空きタイプと同製品を某店で売られているのを発見!!
やはりメーカーで作られたパールのカスタムバージョンでした。
改めて上記掲載画像のチタンモデルをよく見ると、
チタンモデルにもクランプ部に同様の肉抜き穴があるのに気が付きました。
パールステムは誕生から40年近い長寿モデル。
なので、色んな派生モデルやカスタム(特注品)モデルがあったようです。
こんな歴史観を楽しむ。それもまた自転車趣味の奥深さ。
長く一つの趣味を続けて来たからこそ見えてくる世界でもあるのです♪
単なるパーツフェチなだけだったりもしますけどね(苦笑)。
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