
1980年頃のフジサイクルのカタログです。
まだMTBもロードバイクという呼び名も無かった時代ですが、
女性用のミキスト車からツーリング車にトラックレーサーと
今よりも多岐に渡った車種のラインナップが揃っていました。

トップグレードはオリンピックORDロードレーサーです。
サンツアーシュパーブをメインに使用し価格は17万円。
ブレーキケーブルもバンド締めになっています。
この時代、フレームに熱を加える事を極力避ける傾向から、
直付け工作は出来るが極力避けるといった流れがありました。
以前にも書きましたが、
このORDには幻のシュパーブFDが付けられています。

ガイドプレートに採用した軽合金に強度問題があり、
販売後すぐに回収されたと言われています。
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そして、こちらは1985年のフジサイクルの広告。

トップグレードのオリンピックORDは24万円に。
パーツはシュパーブプロがメインになっています。
フジサイクルはロードもツーリング車も、
サンツアーパーツを多く採用していました。

この写真で気がつく人は少ないでしょうが、
何とクランクは限定販売のスギノギネスが使われているのです!!
ペダルもシュパーブプロでなくエアロマイティを採用。

このギネスは定価11万円(当時世界最高価格)もするのに、
24万円の市販車に使われているとはフジサイクルも太っ腹!!!!
でも冷静に考えると、この11万もするクランクが、
限定1000セットとはいえ、完売したとは思えません。
たぶんスギノが余剰品を持て余したのを格安で流してもらったのでしょう。
そうなると、このオリンピックORDも1000台以下の生産台数!?
当時は既にクロモリオーダー車が主流でしたから、
市販の高級ロードレーサーはそれほど数は出なかったのでしょう。
この後、シュパーブプロ限定カラー品を採用したORDも販売。
フジサイクルはサンツアーと運命を共にするように消えていきます。
サンツアーは台湾企業に。
フジサイクルはアメリカ企業に。
日本が自転車製造大国だった時代も昔話になってしまったのです。
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